イメージして筋肉を動かすこと

働かせたい筋肉を働かせられるようになれば、憧れの動きができるようになるはず、だけどそれがシンプルなようで一番難しいポイントだと思う、ということを以前の記事に書きました。武井壮さんのようにイメージどおりに動けたらどんなに気持ちがいいか・・・。
なぜ難しい場合が多いのか、私なりの見解を書いてみたいと思います。

難しい理由は、どう意識すればどの筋肉が働くかという流れが、人によって日によって違っているからではないかと思います。伸び盛りの子供でも、イメージしたとおりに器用に動ける子となかなかそうはいかない子がいるのも、1つにはそのせい。

 

例えば、バレエでは膝とつま先を伸ばすことがとても大事です。が、「伸ばそう」と思って伸びる場合もあればそうでない場合もあります。「膝のお皿を引き上げる」とか「脚全体を長く」とか「膝上を内に絞る」とか「脚を体から抜く」とか「足の裏先導で動く」とか「脚の内側のラインを伸ばす」とか「土踏まずを入れて遠くに引っ張る」とか、あれこれあれこれ試して、伸びた!と思っても次の日に同じイメージでやっても伸びなかったりします。

また、ずっと肩を下げた状態で動くのが理想ですが、「肩の力を抜く」と思ったほうがうまくいく場合と、「力を使って下げる」とか「力を使って肩甲骨を離しておく」と思ったほうがうまくいく場合があります。肩のことは全く考えなくても他の箇所の動きがうまくいけば肩は上がらなかった、ということもあります。

各筋肉の働きを知ってそのとおりに働かせられれば最も理想的ですが、「大腰筋で脚を上げる」とイメージしても全員きれいに脚が上がるとは限りません。

 

そういった差が出てくる原因の1つは、言葉と筋肉のつながりには個人差があるからだと思います。同じ「伸ばす」「下げる」つもりでやっていても、伸ばすべき筋肉や下げるべき筋肉がみんな同じように働くわけではありません。

もう1つの原因は、他の筋肉との連動がうまくいってないことだと思います。
例えば昨日は「膝のお皿を引き上げる」でうまくいったのに今日はできないのは、昨日は膝を伸ばす筋肉が働けるように他の筋肉がうまくサポートしてくれていたからで、今日はそのサポートがうまくいってないのかもしれません。
なのに、一度うまくいった「お皿引き上げ」にこだわってもう一度うまくいかせようと頑張ると、筋力の偏りができてしまい、仮にどうにか膝は伸びたとしても他の動きがなんかガタガタだったよ今日は・・・なんてことが起こるのです。

 

それから、ややこしさを生んでいる最大の原因が、「筋肉を働かせること」に対して無意識に持っているイメージの違いではないかと思うのです。(筋肉が働くとは、必要に応じてしなやかに伸縮すること、として書きます。)

例えば股関節周りの筋肉について、「力を抜く」と教える先生も、「力を使う」と教える先生もいます。この2つの真逆の注意は、実は同じことを指していると思っています。どちらも「筋肉が働く状態にしなさいよ」と言っているのではないかと。

「力を使う(入れる)」ことが、硬直させることだとイメージしている先生は、「力を抜きなさい」と言うでしょうし、「力を抜く」のは筋肉が働いていない状態だとイメージしている先生は、「力使って(入れて)」と言うでしょう。
それを聞く生徒の側にもこのイメージの差はあるので、「抜こう」と思うと筋肉が働かなくなる人には、いくら「力抜いて」と言ってもなかなか問題解決しないのです。

これを生徒側がちゃんと認識していれば、力抜いてと言われたときは少し力を使うべきときだ、など、置き換えて聞くことも可能になりますが、言葉通りやろうとする素直なタイプほど置き換えは大変だったりもします。

 

これだけ個人差が生まれる要素があっても、優秀なダンサーを多く育てている先生は大勢いらっしゃいます。どうしてこの個人差を乗り越えられるのか?生徒自身が自分の課題を的確に把握する力があるか、先生の感覚と生徒の感覚が一致しているか、もしくはその両方が叶っているからではないでしょうか。

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